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イオンプレーティング(IP)とは
イオンプレーティング(IP)とは、宇宙開発技術の一環として、アメリカで発明された表面処理の最先端技術です。 真空状態の中でイオン化した金属をメッキさせることにより、従来の湿式メッキに比べて、密着性、安全性(無公害のプロセス)は飛躍的に向上しました。
イオンプレーティングの成膜プロセス
・ 高真空に排気したチャンバー内へ反応性ガスを注入する。
・ 熱電子発生陰極によって、ガスをイオンと電子に分離したプラズマを発生させる。
・ 電子ビームにより、金属チタンを約2000℃まで加熱し、チタンを蒸発させる。
・ チタンの蒸発粒子およびガスは、プラズマ中でイオンとなり化学反応を促進する。
・ イオンとなったチタン粒子及びガスは、マイナス電子の加えられたチタンジュエリーへ加速され、
高エネルギーで衝突し、チタン化合物としてチタンジュエリー表面へ堆積してゆく。
2つのタイプのイオンプレーティング皮膜
1層タイプは(IG)真鍮色(BIP)黒色(GIP)グレー(CB)茶色(DBL)D.ブルーなど求める色調により、金属(チタンやジルコニア)と反応ガス(窒素や炭化水素ガス)の最適な組み合わせを選択し、基材の上にTiN, TiC、TiCN, ZrN等の硬化層を形成します。
2層タイプはジュエリーの装飾性を高める為、1層タイプ硬化層の上に同系色の金(Au)プラチナ(Pt)パラジウム(Pd)などの貴金属を加味し貴金属合金層を形成、皮膜の持つ超硬質性と優美製を実現しています。
イオンプレーティングの特長
イオンプレーティングで作られた被膜は次の様な優れた特長があります。
A) 人に優しい金属、チタンを使用しています。
イオンプレーティング被膜は金属アレルギーの心配の無いチタン化合物を使用しています。
B) 優れた耐久性
磨耗耐久性は、同じ膜厚の湿式メッキ(GP)の10倍以上の耐久性が有ります。
C) 優れた耐蝕性
イオンプレーティング被膜はチタン化合物の為、海水や汗などに侵されません。
D) 傷がつきにくい高い硬度 HV400〜1000 G/PT
窒化チタンIP被膜(TiN)は、湿式メッキ(GP)の10倍以上の硬度があります。
E) 変色がありません
チタン化合物は化学的に非常に安定している為、日常の環境や太陽光の下に長時間置かれても変色しません。