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チタンとは
長い間地殻に眠っていたチタンが元素として発見されたのは1971年のイングランド、地殻に存在する元素としては全元素の9番目であり、実用元素としては 鉄、アルミニウム,マグネシウム に次いで多い元素です。 資源(ルチル、イルメナイトなどのチタン鉱石)としては無尽蔵といわれています。
酸化チタン・硫酸法
製造法としては(TiO2)が主成分であるイルメナイト鉱石を硫酸と反応させ、静置、脱晶、ろ過、濃縮で不純物を除去の後、加水分解して不溶性の白色含水酸化チタンとなります。これを中和洗浄→乾燥または乾燥焼成した後、粉砕してチタン粉(二酸化チタン)が出来ます。
チタンの約95%は二酸化チタン(TiO2)として主に白色の顔料用、また絵具や合成樹脂などに最も多く使用されています。 これは酸化チタン粒子径を0.2〜0.3μmに調整した“チタン白”の名称で利用され、 また粒子径を小さくして表面積を大きくしたものは光触媒用酸化チタンとして利用され注目を浴びています。
金属チタンの精錬・塩素法
金属チタンの製法は、鉄鋼とは全く異なり化学精錬であり高度な技術で複数の工程を経なければなりません。
@塩化: チタン鉱石(主にルチル)の中の酸化チタン(TiO2)を塩素ガスと反応させることにより先ず四塩化チタンを製造します。
A蒸留: 四塩化チタンを蒸留により精製します。この精製四塩化チタンは、酸化チタンなどの原料(化粧品パール顔料など)や電子材料として、高純度酸化チタン等さまざまな化学薬品の原料として利用されています。
B還元・分離: 精製された四塩化チタンに溶融金属マグネシウムを反応させスポンジチタンを製造します。
C破砕・溶解: スポンジチタンを破砕し顆粒状にします。この顆粒状スポンジチタンを加圧成形し、炉にて溶解してチタンインゴットを製造します。 純チタン1種(99.527%以上の純度)から用途により多くのチタン及びチタン合金が生産されています。(JIS H4600〜H4670)
金属としてのチタンの特性は
@軽い: 比重が銅の約半分 鉄の60% (チタンTi:4.5 銅Cu:8.93 鉄Fe:7.86)
A強い: 比強度は鋼を上回る
B錆びない: 耐食性はステンレスに勝る。(酸化しない)
C溶けない: 火災1200℃でも溶けない 融点 (チタン:1668℃ アルミ:660℃ 銀:961℃ 金:1064℃)